uniball ZENTO フローモデル|溝6本で持ち味激変

uniball ZENTO フローモデル|溝6本で持ち味激変

滑らかな水性インクで人気のuniball ZENTOシリーズの中間的なライン「フローモデル」で限定バージョンが発売されました。2つの新しい色が加わっただけでなく、グリップ部分を大胆に変更。6本の溝と表面加工の変更で、従来品の欠点だった「滑りやすさ」が大きく改善しました。このままモデルチェンジしてほしいぐらい実用性が上がっているので、詳細を解説します。

uniball ZENTO フローモデルが売れていない理由

  • 滑りすぎるグリップ
  • 限定色発売。ほぼ「モデルチェンジ」
  • グリップ感は別物ぐらい良くなった

滑りすぎるグリップ

uniball ZENTO フローモデルの特徴はグリップ部分がアルマイト加工されたアルミでできていることです。金属であるアルミを使うことで美しい光沢と滑らかな質感が生まれました。デザイン的にはとても美しく、スタンダードモデルとの違いを際立たせています。

持ち味は、金属特有の硬く滑らかな質感です。表面には微細な凹凸があり、鏡面加工のように指の湿気で張り付く感じもありません。滑らかさは他の筆記具と比べても群を抜いていて、「さらさら」「すべすべ」です。

とても良くできているとは思うのですが、個人的には「いきすぎた滑らかさ」でした。摩擦が極端になくなる感覚があり、グリップが安定しないのです。ペンを握るとっかかりがないというか、固定しづらい。しかも重心が真中付近にある感覚がして不安定さに拍車をかけます。そのため次第に使わなくなっていきました。

限定色発売。ほぼ「モデルチェンジ」

そんなuniball ZENTO フローモデルでしたが、「限定バーション」が発売されました。従来モデルの在庫がまだ店頭にたくさんある中での発売だったので少し驚いてしまいました。

しかも色だけでなくグリップ部分のアルミに6本の溝を付けて、表面加工の方法も変えてきました。

「テコ入れ? ほぼモデルチェンジやん」。そう思わせるデザイン変更です。

三菱鉛筆の公式リリースでは次のように解説されています。

新たな表現としてグリップを既存品とは違うヘアライン加工にし、さらに溝をつけた仕様となっております。金属の質感をより感じられ、好みに合わせてお選びいただくことができます。

三菱鉛筆プレスリリース

「表現」や「質感」といった単語でデザイン感を装っていますが、滑りやすさが不評だったと思わせる内容です。いっそ全部デザインを刷新すれば良さそうなのに、「限定」で出してくるあたり、在庫の苦しみが伝わるような気がします。

uniball ZENTO フローモデル 限定バーチホワイト限定アンスリウムピンク

グリップ感は別物ぐらい良くなった

限定モデルで「質感」として追加された6本の溝ですが、ちょうど指があたる部分に刻まれています。そのためグリップに「とっかかり」ができてとても持ちやすくなりました。

また「表現」として加えられたヘアライン加工は、従来品より明らかに滑りにくくなっています。細かく細い傷が入ったように見える加工方法のため好き嫌いはあるのでしょうが使い勝手は向上しています。

溝と表面加工、この2つが相乗効果となって欠点を克服しています。

ZENTO フローモデルのバリエーションおさらい

三菱鉛筆公式サイトより
  • 限定色登場で6色展開に
  • 他モデルとの違いと比較
  • 買うなら限定モデルを

限定色登場で6色展開に

フローモデルには、使う人の個性を映し出すような多彩なカラーバリエーションが用意されています。どれも自然素材や鉱石を思わせるネーミングが特徴で、日常の筆記具でありながら選ぶ楽しみがあります。

あらためてまとめるとZENTOシリーズ誕生当初から販売されているのは次の4色です。

  • 落ち着きと透明感を兼ね備えたフローライト(0.38mm)
  • 重厚感のあるアガット(0.38mm)
  • 爽やかなジェード(0.5mm)
  • 力強い雰囲気を持つヘマタイト(0.5mm)

2025年8月に限定発売されたカラーが以下の2色です。

  • 上品な印象を与えるバーチホワイト
  • 柔らかさを感じさせるアンスリウムピンク

バーチホワイトは0.38mm、アンスリウムピンクは0.5mmです。

他モデルとの違いと比較

uniball ZENTOのラインアップは、普及価格帯のスタンダードモデル、カジュアルなベーシックモデル、そして高級感を前面に出したシグニチャーモデルがあります。フローモデルはその中間に位置し、金属軸ならではの重量感と高級感を持ちながら、価格も手が届きやすい範囲に収まっています

スタンダードは軽量で扱いやすい反面、見た目の華やかさには欠けます。一方でシグニチャーはマグネットキャップや洗練されたデザインによって高級筆記具の風格を備えていますが、価格が一段と高くなります。フローモデルは両者のバランスをとり、実用性とデザイン性を兼ね備えた位置づけです。

買うなら限定モデルを

今回のフローモデルの限定バージョンは「初めて買うならオススメ。でも買い直すほどでもない」という感じです。持ちにくさが改善されたことで「使う気」には、なれます。ただ価格が高くもなく安くもなくなので、気分やシチュエーションを選ぶ気がします。

今回の限定フローモデルは文具専門店だけでなく、Amazonや楽天市場、Yahoo!ショッピングといった大手オンラインショップでも広く取り扱われています。実店舗では実際にペンを手に取り、従来品との違いを確かめるのも手です。購入チャネルや価格帯を理解した上で、用途に合った最適な一本を見つてください。

uniball ZENTO フローモデル限定バージョンレビューまとめ

  • 従来品のグリップはアルマイト加工のアルミで美しいが滑りやすい
  • 限定版では溝とヘアライン加工で握りやすさが改善
  • デザイン変更は事実上のモデルチェンジに近い
  • 限定色はバーチホワイトとアンスリウムピンクの2色展開
  • 初めて買う人には適するが買い直すほどの価値は薄い
  • オンラインと実店舗の両方で幅広く入手可能